デビューから3周年を迎えるSNIDEL BEAUTY
完売続出の人気を支える圧倒的なチームワーク

MASH GROUPマガジン

2024年3月3日に3周年を迎える
ビューティーブランド「SNIDEL BEAUTY(スナイデル ビューティ)」。
ブランドの立ち上げ当初からディレクターを務める石川雅子さんに、
デビューから今に至るまでの3年間を振り返りながら
大切にしている想いについてうかがいました。

「SNIDEL」の名を冠したコスメブランドの難しさとプレッシャー

私は、国内企業で化粧品ブランドの新規立ち上げに携わった後、アメリカに渡って約5年暮らしていました。思い返してみると、アメリカで出産や子育てを経験し、生活に根差したナチュラル・オーガニックに日々触れることで、日本で過ごしていたとき以上にその志向が自然と強まったように思います。帰国後、「ナチュラル&オーガニックコスメの新ブランド立ち上げ」というキーワードに惹かれてマッシュビューティーラボへの入社を決意、入社時から取り組んだSNIDEL BEAUTYは入社から約1年後にデビューを迎えました。

正直なところ、SNIDELというファッションブランドの知名度の大きさや、ブランド名から想起されるイメージやお客さま層、ものづくりに携わる自分自身とのギャップなど、不安や難しさを少なからず感じるスタートでした。また、商品づくりにおいてもSNIDELがファッションで演出する「ストリート×フォーマル」という世界観を、ビューティーアイテムでどのように表現するか、という点において非常に頭を悩ませました。

ファッションの世界観をビューティーアイテムに昇華するために

10年以上SNIDELのファッションを作り上げてきたデザイナーたちの想いをヒアリングしたり、チームメンバーで幾度も協議を重ねた結果、行き着いたのは“モードだけど美人に見える”ということ。モードすぎず、コンサバすぎず。これはまさに、トレンドを程よいバランスで取り入れながらも、女性をキレイに見せるカッティングやマテリアルにこだわるSNIDEL のモノづくりへの姿勢から、たどりついたイメージです。ファッションでは全身のスタイリングで見せているバランス感覚を、例えば1本のリップスティックの色や質感に込めようという気持ちで開発しています。また、製品単体だけでなく、シーズンビジュアルなどのクリエイティブを通して表現していく姿勢は、ファッションのバックグラウンドがあるからこその強みかもしれません。

デビュー時に発売した6色のアイシャドウパレット「アイデザイナー」は、チャレンジングな製品でしたが、ブランドのアイコニックなプロダクトになってくれたことを、とても嬉しく思っています。やはり、4色構成のアイシャドウは一般的でもあるので、お客さまにとっても親しみやすく、作り手としても安心感がある。対して、6色作るのはボリューム的にもお客さまへのご提案においても難しさがあります。でも、私たちの安心感以上に、お客さまの想像力やメイクを楽しむ気持ちに応えたいので、商品説明やSNS等でも、あまり使い方を限定するような発信をしないよう心がけています。

「楽しみながらしなやかに進化」を軸としたものづくりとコミュニケーション

ブランドデビューから常に意識しているのは「何事も楽しむ」「しなやかに進化したい」ということです。チームミーティングや商品開発のシーンでも、年齢や経験に関係なくポジティブな意見交換ができるような空気が何よりも大事。リラックスしている方が自然と良いアイデアが出る、という考えのもと、雑談を交えながら生まれた自由なアイデアを形にしていくことを、チーム全体で大切に考えています。

例えば、百貨店コスメブランドの場合、SS・AWなどシーズンに合わせたコレクション展開が一般的ですが、SNIDEL BEAUTYらしいプロモーションを考えた結果、他ブランドではあまりピックアップされない「ハロウィーン」や「バレンタインデー」などのイベントをコレクションに落とし込むことも。ブランドとお客さまの距離感としても、この方がもっと身近な感じがしているんです。

眉間にしわを寄せて生み出すのではなく、まずは何よりも自分たちが楽しみながら製品やブランドを育てていくこと、それが結果的に商品やお客さまを迎える空間に反映されるものだと思います。だからこそ、去年ヒットしたから今年もする、というような惰性の選択をするのではなく、SNIDEL BEAUTYらしく、楽しさや新しさ、キレイのテンションを探していきたいと思っています。

夢を叶えるチームの秘訣は、ポジティブな空気感から生まれる信頼とリスペクト

新しい企画にトライするときの原動力やその成果の最大化は、チームメンバー同士の信頼とリスペクトあってこそ、と実感しています。
例えば店舗限定のプロダクト開発や店頭イベントなどのプロモーションを営業が企画した際、製品の開発担当やVMD、店舗のメンバー同士、信頼感があればスピーディーに形にできるし、通常業務にプラスオンの仕事に対しても前向きに取り組むことができる。メンバー同士のリスペクトがベースとなり、きっとそこにケミストリーが生まれることで、少しずつお客さまにも喜んでいただける企画や空間をお届けできるようになってきたと感じています。

また、ブランド構想のころからイメージしていた “新宿伊勢丹コスメフロアへの出店”という夢は、24年1月に長期POP UP STOREとして実現しました。デビュー当初は敷居が高いと思っていたことが形になり始めていることが純粋に嬉しく、ブランドに関わるメンバーの多くが実際に店頭に入り、お客さまと直に接したり、サポートに手を尽くしているのも、私たちならではのスタイルかもしれません。

常識にとらわれないブランドの強みを糧に

ファッションブランドのコスメ、ということで敬遠される方もまだいらっしゃいますし、限定商品などで話題が先行しがちという反省も感じているので、ブランドとして取り組みたいことは多々あります。ものづくりに真摯に臨んでいるからこそ、本質的なこだわりをお伝えするための丁寧なコミュニケーションを重ねることで、より多くの方のお手元に届けていきたいと思います。

また、お客さまと一緒に商品開発をすることも、挑戦してみたいプロジェクトの1つです。ポジティブな空気感とチャレンジするブランドの姿勢を大切に、これからもお客さまの気持ちを高めるアイテムを届けてまいります。

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